先日逝去された矢野徹氏に関わる、ちょっと面白い話。

古本の項では触れませんでしたが、今日は同じブックオフで『クリス・クロス』(高畑京一郎主婦の友の会)を購入しました。これは第1回電撃ゲーム小説大賞<金賞>受賞作で電撃文庫からハードカバーになった数少ない例の最初の一冊なのですが、10年も前の本なのに(ブックオフなのに!)推薦文オビ付きのものが¥100コーナーにあったので、ビックリしてつい買ってしまいました。もう何度も読んで、幾ら読んでも飽きないほど好きな作品なんですけど、流石に自分が読むのは文庫版で充分なので、SF研のBOXに寄贈して仲間の誰かに読んで貰おうと画策しつつ買った足で大学に持っていったわけです。で、BOXで何気なく開いてみると、何と解説を他でもない矢野徹氏が書いているじゃないですか!! こりゃ、掛け値なしに仰天しましたよ。 読んでいたのはかなり昔なので文庫版に解説があったかどうか記憶していないのですが(後で調べてみよう)、何の気なしに皆に薦めようと思って買った10年も前の本に矢野徹先生の解説が憑いていようとは、どうにも偶然にしては出来過ぎているようです。
とても短い解説でしたが、SFを愛する氏が新時代の才能を褒めそやす文章についホロリときてしまいました。
クリス・クロス』はサイバーパンクの流れを汲んだ、オーソドックスなSFジュブナイルで、いい本です。矢野徹氏の声を聴いて興味を持たれたら、どうぞ読んでみて下さい。