文月今日子傑作集1/文月今日子/講談社漫画文庫/2001.10.20初版

¥350也。マンガ文庫。状態◎。fuchi-komaは、少女漫画を滅多に読みません。女3人男1人という兄弟姉妹の家庭に育ったため、ずっと少女漫画に囲まれていて、それが悪影響を及ぼしたらしく、気がついたら少女漫画系の絵を一切受け付けなくなくなっていました。所謂「魚屋の子供が魚を嫌いになる」ような心境ですかね。だから、まともに読んだといえる少女漫画のシリーズは片手で数えられる程なのです。
で、そんなfuchi-komaがどうして文月今日子などという、何とも可愛らしくて全く好みでない類の絵のマンガを読むのかといいますと、それはある作家のお陰です。
私が大ファンであるところの、笹本祐一先生です。

笹本祐一は大学在学中に出版社へ自作を持ち込み、その作品でデビューした。持ち込まれた小説は、全編がくだけた会話文体だったのを、編集部の要請で地の文だけ直したという。ギャグの緩急など、文月今日子の漫画を再現しようとしたというが、これは新井素子がデビューに際してのインタビューで『ルパン三世』のような小説を書きたかったと答えたこととも呼応する。夢枕獏が小説ならではの面白さを模索したことと対照的だ。

以上は日経『ライトノベル完全読本』よりの引用ですが、かような所で笹本先生が「文月今日子の漫画を再現しようとした」事を読んでから、ずっと文月今日子が気になっていたのです。少し恥ずかしい気もしますが、好きなアイドルや作家の言う事って、どうしようもなく気になるんですよね。とりわけ好きな作家が「この人を目指した」などといったら、それを読まずにはいられないでショ?

ま、そういう次第でして。読むのはこれからですが、楽しみです。苦手な少女漫画絵なので正当に読めるか心配もありますが、むしろこれを苦手克服の機にするつもりで挑みます。なんて、気合入過ぎですか?