『反対進化』読書会終了

昨日の読書会は参加者が6名と少なかったのでBOXにて行いました。
短編が10篇収録されているので、先ず各人の好きな短編を言明してもらい得票の多かった短編を読解しようという運びとなりました。が、票が割れたので、結局全部やってしまいました。2時間ちょっとかけて10篇。終了時には司会のH野君さえ「まさか全部やるとは思ってなかった」と漏らしています。
一篇一篇を高速で語らなければならない為、それぞれ若干物足りなさを感じないでもありません。でもまぁやり方次第で短編集でも何とでもなるものなんだ、という前例を作ったH野君の功績は大きいようです。「今度はアンソロジーでやりたいね」などという声も聞かれます。
因みに収録作中、最も人気が高かったのは「異境の大地」次いで「呪われた銀河」でした。対して「アンタレスの星のもとに」「失われた火星の秘宝」はスペースオペラのご都合主義的展開から評判が良くなかった。前者はE=R=バローズの作風にそっくりなものの最後の一行のお蔭で多少評価されましたが後者は……<キャプテン・フューチャー>の舞台を使ったお遊び以上のものでは無いようです。個人的に好きな「超ウラン元素」についてはあまり発言がなかったのが残念。人工(重金属)元素に対する恐怖を見事に描いた逸品だと思うんだけどな。